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開眼の鶴、反逆の背 ― Milano

開眼の鶴、反逆の背 ― Milano

Concept

舞台は前作と同じく、イタリア・ミラノのブレラ地区。 石畳とミラノイエローの街並みに溶け込む時間の経過とともに、狐面の女性はその背を向ける。

対となる本作の核は、天へと羽ばたく「鶴」と「開眼」である。 毛髪で結われた水引をベースに、半面のみを覆う狐面の隙間から覗く目元、そして頭部に配された対の鶴が、異国の地に芽生える希望を象徴する。 手仕事による有機的なヘアデザインに対し、AIが仕立てた衣装が前後の認識を狂わせ、後ろ姿でありながら正面と対峙しているかのような錯覚を生み出す。

前後や表裏が反転しようとも、不可逆な時間のなかで自らの芯を保ち続けること。 過去から未来へと揺るぎなく羽ばたくための、静かな意志と美の強度を提示している。

旅する光。AIの夢。抗うための髪。

ライカを手に、ヨーロッパを巡る。
夕暮れの柔らかい影、夜の神秘的な光。
編集を一切拒んだありのままの風景と、その場で仕上げた確かなヘアデザイン。
そこに生成AIが、顔や服、そして新たな世界観を創り出す。

テクノロジーが描く完璧な顔と装いを、私たちは一度受け入れる。
しかし、時間は移ろい、光は変わり、私たちには血の通った手がある。

額装された二次元の彼らに対し、最後に与えられるのは、美容師の手仕事による「本物の髪」。
作品の上を這う有機的な髪の毛は、デジタルという閉じられた世界への反逆だ。

旅の記憶と、姿なきアルゴリズム。
その境界に指先で触れるための、6つの軌跡。

※ 通常、ご注文から1週間以内に発送いたします。
ただし、アート作品がギャラリー等で展示中の場合、発送にお時間をいただくことがございます。 その際は別途ご連絡差し上げますので、あらかじめご了承ください。